潜水航空戦艦 イセワンダー 11 トリム変化機構
通常の水上艦を潜航艦にするとちょっと困る問題があります。
それは潜航中の深度変化を如何にして行うかです。
潜航浮上そのものはMBT或いはAuxTへの注排水によって行うことができます。
普通の潜水艦であれば、潜航中の深度変化は潜横舵によって行いますが、元々水上艦であるイセワンダーには潜横舵がありません。
無理やり装備するということも出来ないわけではありませんが、まぁそこは拘りというか、やりたくないわけであります。
そこで、じゃぁどうするかというと、水中で重心移動を行い船体自体にトリムを付けて深度変化を行うという方法でやりたいと思います。
具体的には電池を前後に移動させ、重心移動を行います。
この方法は、ヤマトワンダーで既に実施済みのアイデアではあります。
船は水上状態では、重心を多少前後にずらしてもトリムはそんなに変化しません。しかし水中ではちょっとの変化でトリムを付けることができます。
ではどのくらいのトリムを付けることが出来るのでしょうか。
実艦であれば、重心浮心の位置は厳密に計算して求めていますが、模型であれば特定は難しいので、位置を仮定してどのくらいトリムが付くのか計算してみました。
電池移動距離は、本艦の場合は約10mmです。
重心と浮心の上下間隔が10mmと仮定すると、トリムは約7度になります。
5mmと仮定すると、トリムは13度となります。
多分、重心と浮心の上下間隔は5~10mmと思われますので、トリムは7~13度程度付くことになります。
ヤマトワンダーでの実績でも、見た目でこのくらい傾斜しているので、そんなに的外れな結果ではないと思います。
これを図にすると以下のようになります。
電池の動きを動画にして見ました。
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潜水航空戦艦 イセワンダー 10 操舵装置
今回は、約2ヶ月間空いてしまいました。
いろいろトラブったり、体調が不調だったりでなかなかアップ出来ませんでした。
今回のテーマは操舵装置ですが、実は二ヶ月以上前に出来上がっていました。
動画を見て頂いた方は解るかと思いますが、水上確認運転は10月9日の瀬戸大橋模型船大会前日の児島マリンプールでおこなったものです。
PCも体調も復活したので、これから頑張って行きたいと思います。
さて、本題の操舵装置ですが、実艦通り平行舵としました。
黒艦艦隊では初の試みです。
船幅がかなり狭まっている箇所での二枚舵なので、結構工作が大変でした。
また、舵自体も水中での旋回性能を確保するために、本来の舵の大きさよりもちょっと大きな舵を作成しました。
リンケージもちょっと複雑になっています。
WTB内に設置したサーボから直接後部にリンケージを伸ばして、舵サヤに接続するというのがオーソドックスな方法だと思うのですが、今回はそれができませんでした。
WTBの高さが低いためと、舵がある部分をMBTにしているためです。
浮いている状態では本来の姿である水上艦の吃水を確保するために、MBTを設け且つそのMBTは水密構造とするため、後部MBTには天板を固定しています。
そのため、舵用サーボから後方にリンケージが伸ばせないのです。
サーボから上に上げたリンケージはワンクッション置いて舵につなげています。
何故このようなことするのか?
それは当然理由があるのですが、それはのちほど・・・・
1甲板から見たリンケージの様子。
甲板を外してリンケージの全貌です。
新たに作成した舵です。
元々、舵は水上状態(当然ですが)での旋回径を確保するために大きさが決まってきますが、水中状態では抵抗が大きくなり、旋回径が小さくなるため、舵板面積を大きくしました。
水上確認運転の様子の動画です。
これで、艦としての行動ができるようになったので、つぎは各種ギミックの工作に入ろうかと思います。
第18回 瀬戸大橋模型船大会 その2 潜水艦編
R4.10.9に岡山 児島マリンプールで3年ぶりに行われた瀬戸大橋模型船大会の潜水艦編です。
黒艦艦隊からは伊19潜と そうりゅう の2艦です。
会場にはもっと多くの艦船を持参したのですが、昼から雨粒が落ちてきたので早々に引き揚げたので、上記2艦の走航になってしまいました。
伊19潜が当艦隊に編入されてしばらく経ちますが、なかなかバランス調整が難航しております。
自宅の浴槽に収まりきれないので、六甲リバーモールや今回の大会で試行錯誤するしかないので、時間が掛かってしまいます。
水温によっても微妙に変化してしまうので、その辺のさじ加減が難しいところです。
ところで、伊19潜は黒艦艦隊初めてのエアーバラストシステムの艦なのですが、なかなか上手く作動せず難儀していたのですが、今回JMSSの会長であるヴィレンブロック大尉さんから助言をして頂いたおかげで、上手く作動するようになりました。
水上艦船と潜水艦が同一海面で走航すると接触等のトラブルが起きかねないので、大会ではプールの一方に潜水艦専用の海域を設定して頂いています。
動画をご覧頂いた方はお気づきかもしれませんが、伊19潜がプール一杯を使って走行している場面があります。
じつは今回大会自体は10月9日だったのですが、8日の午後もプールの使用が可能でありました。
参加者も少ないということもあり、特に潜水艦専用海域の設定もなかったので、プール一杯を使って走航させることができました。
潜水航空戦艦 イセワンダー 9 推進装置
昔から腰痛持ちの ゆきなつ
しょっちゅうギックリ腰になっては安静の日々を送ることを繰り返してきました。
段々歳を取るにつれて、回復までの時間が延びてきています。
今回は、10日位かかってしまいました。途中で一旦良くなってきたかと思ったら傷めた反対側が・・・
椅子に座るのは無理なので、造船作業も当然ストップだし、PCもダメ。
ひたすら 撮りためたビデオを観たり本を読んだり・・・
やっと回復してPCも作業できるようになりました。
なのでイセワンダーの進捗も暫く止まっていました。
今回は、腰を痛める前に作業していた推進装置関係です。
戦艦伊勢は4軸なのですが、艦内配置等を考慮して、イセワンダーはギアを搭載せずモーター直結の2軸とすることにしました。
WTBを搭載してからWTBの貫通口や艦尾船底に軸用の孔を開けるのは難しいので、WTBの形が出来上がった段階でそれぞれ、概略の位置に開口していました。
こんな感じでスね
右舷軸用の開口も
WTBの搭載後、貫通継手と船尾管の位置を決定して、固定します。
エディプレート部はパテで整形しました。
本来はこれにシャフトブラケットを装備するのですが、艦底部の突起状になるので、これからの造船作業で破損する可能性があるので、ほぼ完成状態で取り付けることにします。
なお、プロペラはキットのものだとちょっと小さいので1/350大和のものを流用しました。
しかしこれもディスプレー用のペラなのでどれだけ推進力が出るのか不明。試運転してみないとわからないというのが、ちょっと不安材料ですね。
直径15mm以下のペラって市販のものがないんですよね。